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あおば行政法務事務所

開業24年 / 横浜市青葉区・市が尾駅徒歩1分

相続・遺言。 生前から死後まで、伴走する。

公正証書遺言の作成から、相続発生後の戸籍収集・財産調査・遺産分割協議書・名義変更まで。司法書士・税理士・弁護士と連携し、ご家族の大切な節目を一つの窓口でお支えします。

受付: 平日 9:00〜18:00 / 初回相談無料(オンライン・対面選択可)

相続・遺言業務のイメージ

このページをご覧いただく方へ

本ページは、これから遺言書の作成を検討されているご高齢の方・ご夫婦、 ご家族を亡くされて相続手続きに直面しているご遺族、 事業承継を見据えて生前対策をお考えの経営者の方にご覧いただく前提でまとめています。 相続・遺言は、戸籍・不動産・金融機関・税務・登記の窓口が次々に現れ、期限のある手続きが複数並走します。 当事務所は、この全体像を整理し、ご家族のご事情に合わせた進め方を一緒に考える役割を担います。

最終更新日: 2026年4月19日 / 開業24年(2002年登録 第02092927号)

Overview

生前の遺言と、死後の相続。二軸で伴走します

相続・遺言は「生前にご本人の意思で備える領域」と「お亡くなりになった後にご遺族が手続きを完了させる領域」の二つに分かれます。片方だけのご依頼も、両方を連続してお任せいただくことも可能です。

生前

遺言書作成

遺言者ご自身のお考えで、財産の承継先・割合・執行者をあらかじめ決めておく手続きです。 ご家族間の無用な争いを防ぎ、残されたご家族の手続き負担を大きく減らすことにつながります。 公正証書と自筆証書(法務局保管)の2方式を、ご事情に合わせて選びます。

  • 公正証書遺言:公証役場で作成、原本を公証役場が保管
  • 自筆証書遺言:法務局保管制度を利用すれば検認不要
  • 遺言執行者の指定・付言事項・遺留分への配慮も設計

死後

相続手続き

死亡届の提出から始まり、相続人の確定、財産・負債の調査、遺産分割協議書の作成、 名義変更・預貯金解約、相続税申告、不動産登記までを進めます。 期限のある手続きが複数並走するため、全体の進行管理が要点となります。

  • 相続人調査・戸籍収集(広域交付制度の活用)
  • 相続財産の調査・目録作成(所有不動産記録証明)
  • 遺産分割協議書・預貯金解約・不動産登記への接続

Law Reform

近年の法改正で、相続実務は大きく変わりました

令和6年(2024年)以降、相続・遺言の実務に影響する重要な法改正が連続して施行・予定されています。いずれも、ご家族の手続き負担と期限管理に直結します。

令和6年3月1日 施行

戸籍の広域交付制度

本籍地以外の市区町村窓口でも、戸籍・除籍証明書を一括で請求できるようになりました。 相続人調査で、転籍を重ねた被相続人の戸籍を追跡する手間が大幅に軽減されます。

※請求できるのは本人・配偶者・直系血族のみ。兄弟姉妹相続では使えません。戸籍の附票・一部の改製原戸籍も対象外です。

令和6年4月1日 施行

相続登記の申請義務化

相続で不動産を取得した方は、取得を知った日から3年以内に登記申請を行う義務が生じました。 正当な理由なく怠ると10万円以下の過料が科されます。 遺産分割が未了の場合は「相続人申告登記」で暫定対応できます。

※施行前の相続で未登記のものは、令和9年(2027年)3月31日までが実質的な期限です。登記申請は司法書士と連携します。

令和8年2月2日 施行

所有不動産記録証明制度

被相続人が全国に所有していた不動産を、一括で証明できる制度が始まりました。 従来の名寄帳では把握できなかった他都道府県の不動産も捕捉でき、 相続財産調査の確度が格段に上がりました。

※請求できる範囲・手数料等の運用詳細は、最新の通達と現地法務局の運用にてご確認ください。

Will

遺言書作成の全体像

遺言書は「争族」を防ぐ最も確実な手段です。方式の選択・遺留分への配慮・付言事項・執行者の指定を、ご事情に合わせて設計します。

比較項目公正証書遺言自筆証書遺言(法務局保管)
作成場所公証役場(出張作成も可)ご自宅等で自筆、法務局へ保管申請
証人2名必要(推定相続人・受遺者は不可)不要
費用(公証役場・法務局)概ね3万〜10万円程度(財産額により変動)保管手数料3,900円
死後の検認不要不要(保管制度を利用した場合)
方式不備のリスク低い(公証人が形式を審査)中程度(法務局は形式審査のみ。内容の適法性は自己責任)
向いているご事情相続財産が多い・受遺者が複数・紛争予防を重視シンプルな家族構成・費用を抑えたい・見直し頻度が高い

遺留分への配慮

配偶者・子・直系尊属には、法定相続分の2分の1(直系尊属のみの場合は3分の1)の遺留分が認められます。 これを侵害する遺言も有効ですが、1年以内の遺留分侵害額請求の可能性を織り込み、 代償金の原資(生命保険金の活用等)を事前に設計します。

付言事項と執行者

法的拘束力はありませんが、分割方法の理由やご家族への想いを付言事項に記すことで、 相続人同士の無用な対立を予防できます。遺言執行者を指定しておくと、 死後に遺産分割協議を経ずに執行が進み、ご家族の負担が軽減されます。

Inheritance

相続手続きの全体像(4ステップ)

相続手続きは「誰が相続人か」「何が相続財産か」「どう分けるか」「誰の名義にするか」を順番に確定していきます。期限のある手続きが並走するため、初動の進行設計が要となります。

  1. STEP 1

    戸籍調査(相続人の確定)

    被相続人の出生から死亡までの連続戸籍を収集し、法定相続人を確定します。法定相続情報一覧図を法務局に申請しておくと、以降の金融機関・税務署手続きが効率化されます。

  2. STEP 2

    財産調査(目録の作成)

    不動産(名寄帳・令和8年2月施行の所有不動産記録証明)、預貯金(残高証明)、有価証券、自動車、負債(CIC・JICC・全国銀行協会の信用情報)を体系的に調査し、相続財産目録にまとめます。基礎控除を超える場合は、早期に税理士との連携を開始します。

  3. STEP 3

    遺産分割協議書の作成

    相続人全員の合意のもと、誰が何を取得するかを書面化します。不動産の表示は登記と一致させ、印鑑証明書(通常6か月以内)を添付します。相続人間に対立の兆候があれば、この段階で弁護士へ切り替えます。

  4. STEP 4

    名義変更・登記・税務

    預貯金解約、証券移管、自動車の移転登録は当事務所で対応します。不動産登記は連携司法書士、相続税申告・準確定申告は連携税理士が担当し、当事務所が全体の進行管理と資料提供を担います。

並走する主な期限

7日以内
死亡届の提出
3か月以内
相続放棄・限定承認の申述(家庭裁判所)
4か月以内
準確定申告(税理士領域)
10か月以内
相続税の申告・納付(税理士領域)
3年以内
相続登記の申請(司法書士領域・令和6年4月義務化)
令和9年3月31日まで
施行日前の相続で未登記のもの

※ 起算点は「自己のために相続の開始があったことを知った時」です。死亡日ではありません。

難事例への備え

  • 認知症の相続人 → 成年後見の検討(司法書士・家裁)
  • 行方不明の相続人 → 不在者財産管理人選任(司法書士・弁護士)
  • 外国籍の相続人 → サイン証明・翻訳・アポスティーユ認証
  • 代襲・非嫡出子・養子 → 戸籍読解で見落とし防止
  • 未登記建物 → 表題登記は土地家屋調査士へ

税務との連携

  • 相続税の基礎控除:3,000万円+600万円×法定相続人数
  • 配偶者の税額軽減・小規模宅地等の特例
  • 準確定申告(4か月以内、被相続人の所得税)
  • 事業承継税制(非上場株式・特例承継計画)
  • すべて税理士の独占業務 → 早期に紹介・連携

Lifetime Support

生前の遺言作成から、死後の相続手続きまで

遺言作成の段階で、推定相続人の連絡先・資産一覧・負債情報・ 遺言書の保管場所を整えておくと、ご家族からの連絡を受けてから 相続手続きの初動を3週間程度で進められるようになります。 当事務所が遺言執行者として指定されていれば、ご家族の手続き負担は大幅に軽減されます。

PHASE 01

生前:遺言書作成と資料整備

公正証書遺言の起案、推定相続人・資産・負債・連絡先リストの整理、保管場所の明確化、年1回の見直し。

PHASE 02

死亡時:迅速な初動(3週間)

保管遺言の確認、相続関係説明図の確定、法定相続情報一覧図の申出、金融機関マトリクス作成、士業紹介。

PHASE 03

死後:執行完了からアフターへ

遺言執行者として名義変更・分配・完了報告。不要土地の国庫帰属、次世代の遺言作成、家族信託の検討まで伴走。

※ Phase 02 でお示しした「3週間で初動」は、生前にご依頼いただき、推定相続人・資産・負債・連絡先・遺言書の保管場所が事前に整備されている連続受任案件の目安です。 死後にはじめて単発でご依頼をいただく場合は、戸籍収集・相続人調査・財産調査をゼロから進めるため、初動完了までより長い期間を要します(おおよそ1〜2か月が目安)。

※ 一つのご家族と3世代(親・子・孫)にわたる関係性をお預かりすることも、 遺言・相続業務の特徴です。

Scope

他士業との役割分担を、初回面談で明確にします

相続・遺言は、行政書士・司法書士・税理士・弁護士・土地家屋調査士など複数の専門家の業務領域が重なります。当事務所は、書類作成と全体の進行管理を担い、それぞれの領域は信頼する専門家と連携してお引き受けします。

業務主担当根拠
戸籍収集・相続人調査・法定相続情報一覧図行政書士(当事務所)行政書士法1条の2
相続財産目録・遺産分割協議書の作成(合意済)行政書士(当事務所)行政書士法1条の2
公正証書・自筆証書遺言の作成支援・遺言執行行政書士(当事務所)行政書士法1条の3
預貯金解約・自動車の移転登録・農地相続届行政書士(当事務所)任意代理・個別法令
不動産の相続登記・家裁への申述書作成司法書士司法書士法3条
相続税申告・準確定申告・税務相談税理士税理士法52条
相続人間の交渉・調停・訴訟代理・遺留分侵害額請求弁護士弁護士法72条
未登記建物の表題登記・境界確定測量土地家屋調査士土地家屋調査士法3条

「書類作成→交渉流出」を防ぐ3点の文書化

当事務所では、受任時の委任契約書・見積書・説明メモに以下3点を明記しています。 これは、相続人間に対立が生じた際にご依頼者を保護するための仕組みです。

  1. ① 受任範囲の限定:調査・整理・書類作成に限り、交渉・代理は含みません。
  2. ② 紛争化時の切替:相続人間に争いが生じた場合、業務を一時停止し、弁護士へお繋ぎします。
  3. ③ 除外業務の明記:登記申請・税務申告・家裁代理・訴訟対応は、それぞれの専門士業へお繋ぎします。

Pricing

料金の目安(税込)

ご判断の材料として、当事務所の標準的な料金を相場帯でお示しします。案件の難易度・相続人の人数・財産の種類・他士業との連携範囲により変動します。見積は、初回相談後に書面でお出しします。

区分項目報酬(税込)
遺言書作成公正証書遺言の作成支援(起案・証人2名・公証役場調整)11万〜22万円
自筆証書遺言の作成支援(法務局保管制度の利用を含む)5万5,000〜11万円
付言事項・推定相続人リスト・資料パックの整備上記に含む
遺言執行者就任報酬(別途受任時)遺産額の1〜3%(下限22万円)
相続手続き相続人調査・戸籍収集・法定相続情報一覧図の申出6万6,000〜13万2,000円
相続財産調査・財産目録の作成5万5,000〜16万5,000円
遺産分割協議書の作成5万5,000〜13万2,000円
預貯金・証券・自動車の名義変更(1件あたり)2万2,000〜5万5,000円
相続手続き丸ごとサポート(上記一式)22万〜66万円

※ 上記は報酬(税込)の目安です。公証人手数料・法務局保管手数料・戸籍取得費・郵送費などの実費は別途となります。
※ 不動産登記(司法書士)・相続税申告(税理士)・家裁代理や紛争対応(弁護士)の報酬は、各連携先からお見積りします。
※ 法改正・家庭のご事情により料金表は随時更新します。初回相談時に個別にご提示します。

Process

ご依頼の流れ

  1. STEP 01

    初回相談

    ご事情・ご家族構成・ご希望・期限を伺い、進め方の全体像をお示しします。無料。

  2. STEP 02

    お見積

    業務範囲・他士業連携の要否・報酬・実費・期間の目安を書面でご提示します。

  3. STEP 03

    受任・委任契約

    業務範囲と除外業務を明記した委任契約書をお取り交わしします。

  4. STEP 04

    書類作成・申請

    戸籍収集・財産調査・協議書・遺言書起案・公証役場調整など、実務を進めます。

  5. STEP 05

    執行・完了報告

    名義変更・遺言執行・完了報告書。必要に応じて年次レビューへ。

Cases

過去対応事例

守秘義務に配慮し、案件の特定ができないよう、お客様の属性・地域・金額等は抽象化のうえ典型パターンとしてご紹介しています。

CASE 01

兄弟3名の戸籍収集+遺産分割協議書作成 ― 標準的な相続パターン

ご相談内容
お父様がご逝去され、お母様・長男・長女・次男の4名が相続人。長男のJ様から「兄弟仲は悪くないが全員多忙で、戸籍集めと協議書作成を専門家に任せたい」とご相談。遺産は自宅不動産(横浜市内)、預貯金3口座、上場株式少々。
論点・難易度
標準的な兄弟相続のパターンですが、お父様が転籍を複数回されており(東北→東京→神奈川)、出生から死亡までの戸籍を遡って収集する必要がありました。また、遺産分割協議書は不動産の表示を登記簿どおりに正確に記載しなければ法務局で受理されないため、登記情報の取得と表示確認も同時並行で必要です。
当事務所の対応
戸籍は本籍地の3市町村へそれぞれ職務上請求で取り寄せ。並行して法定相続情報一覧図を作成・法務局認証を受け、その後の金融機関・株式の名義変更手続きでこの一覧図を使い回せるようにしました。遺産分割協議書はお母様が自宅と預貯金の半分を、お子様3名が残り預貯金と株式を均等に取得する内容でまとめ、相続人全員にご署名・実印押印いただきました。不動産の相続登記は提携司法書士へ取次。
結果
受任から約2か月で全手続き完了。預貯金の解約・名義変更、不動産の相続登記、株式の名義変更まで漏れなく対応。

CASE 02

海外居住の相続人がいる相続手続き ― 国際相続パターン

ご相談内容
お父様がご逝去され、相続人はお母様・長女・次女の3名。長女K様はご結婚を機にアメリカ在住、米国永住権をお持ちで住民票を抜いている状態。日本国内のお母様・次女から「長女がアメリカにいるので、印鑑証明書も住民票も取れない。どう進めればよいか」とご相談。
論点・難易度
日本に住所のない相続人は、印鑑証明書の代わりに在外公館(在外領事館)で取得する「署名証明書(サイン証明書)」、住民票の代わりに「在留証明書」を取得していただく必要があります。また、時差・郵送日数を考慮した進行管理が必要で、書類を1回でまとめて取得していただく段取りが重要です。
当事務所の対応
まず長女K様にメールで全体スケジュール・必要書類リスト・在外公館での取得手順をご案内。在外公館に出向く回数を1回で済ませるため、署名証明書は遺産分割協議書の綴り込みタイプで取得していただく方式を選択し、現地の領事館に事前確認も実施。日本側で遺産分割協議書ドラフトを完成させた後、国際郵便(EMS)でK様へ送付→領事館で署名証明→返送、の流れで進めました。
結果
受任から約3か月(海外往復郵送と領事館予約待ちの分長め)で協議書完成。預貯金の名義変更・解約まで完了し、相続登記は提携司法書士へ取次。

CASE 03

数次相続が発生していたケース ― 母の相続中に父が死亡

ご相談内容
数年前にお母様がご逝去された後、相続手続きを進めないままお父様もご逝去された、というご家庭からのご相談。相続人は長男L様・長女M様の2名。
論点・難易度
お母様の相続が未了のまま次の相続が発生した場合、これを「数次相続」といい、お母様の相続分(お父様+お子様2名で分けるべきだったもの)を、まずお父様が一旦相続し、次にお父様の相続として再度長男・長女で分けるという二重の構造になります。戸籍収集も二人分必要で、遺産分割協議書もお母様分・お父様分を分けて作成する(または1通に併記する)必要があります。同時期の代襲相続との混同にも注意が必要。
当事務所の対応
お母様・お父様それぞれの出生から死亡までの戸籍を別系統で収集。法定相続情報一覧図もそれぞれ作成し、相関関係を1枚で俯瞰できる図解資料も別途お渡し。遺産分割協議書は「お母様の相続部分」「お父様の相続部分」を併記する形式でまとめ、長男・長女の取得割合を明示しました。
結果
数次相続特有のお母様→お父様→お子様の順序を整理した協議書で、金融機関・法務局ともスムーズに受理。受任から約2.5か月で完了。

CASE 04

自宅不動産+使途不明金論点を整理した遺産分割支援 ― 同居家族との調整

ご相談内容
お父様がご逝去され、同居していた長男N様と、独立して別世帯の次男O様の2名が相続人。次男O様から「父の通帳を見たら、認知症が出始めた数年間にまとまった現金引出しが何度かある。同居の兄に説明してほしい」とご相談。
論点・難易度
同居家族による生前の預金引出しは「介護費・生活費の立替か」「不当な引出しか」の判断が論点となり、感情的対立に発展しやすい類型。行政書士は紛争性のあるケースには介入できないため、まず事実関係(金融機関の取引履歴・介護記録・医療記録)を中立的に整理し、当事者間で話し合いができる土台作りに徹する必要があります。
当事務所の対応
金融機関に取引履歴の開示請求を行い、引出し日時と金額をリスト化。並行して介護記録(要介護認定資料・ケアプラン・施設利用明細)と医療記録から、当時の判断能力と介護費用の実額を突合。長男N様にも資料の提出をお願いし、立替実費分(医療費・介護費・生活費)と用途不明分を切り分けて両当事者にご提示。最終的にご兄弟で「立替実費は遺産から控除、不明分は遺産に戻して半々」で合意され、遺産分割協議書を作成しました。
結果
紛争化することなく協議書締結。なお、最終合意に至らない場合は弁護士をご紹介する旨を初回でご説明しており、業際を守った関与に終始しました。

CASE 05

公正証書遺言の作成支援 ― 子のいないご夫婦のケース

ご相談内容
ご夫婦お二人で、お子様はいらっしゃらないP様(夫・70代)から「自分が先に亡くなったら、財産を全部妻に残したい。妻には兄弟がいるが、自分が亡くなった後に妻の財産がどう分かれるかも気になる」とご相談。
論点・難易度
お子様がいないご夫婦の場合、配偶者の相続人は「配偶者+被相続人の親(健在なら)」または「配偶者+被相続人の兄弟姉妹」となり、遺言がないと配偶者が全財産を取得できません。本件はP様(夫)の親はすでにご逝去、兄弟姉妹3名健在。P様の遺言で全財産を妻へ遺贈する内容を明確にする必要がありました。なお、兄弟姉妹には遺留分がないため、遺言で全額妻へ指定すれば確実に妻が取得できます。
当事務所の対応
P様のご希望をヒアリングし、遺言案(妻への全財産遺贈、予備的に甥への一部遺贈、付言事項として兄弟姉妹への感謝を記載)を起案。公正証書遺言で作成する方針とし、必要書類(戸籍謄本・印鑑証明書・財産目録)を一式準備して公証役場と日程調整。証人2名は当事務所側でご用意。当日は公証人と最終文言確認のうえ作成完了。あわせて、奥様側の遺言(同趣旨・財産を夫へ)も並行して作成。
結果
ご夫婦お二人とも公正証書遺言完成。原本は公証役場、正本・謄本はご自宅金庫と当事務所保管金庫の2箇所で安全管理することとなりました。万が一に備えた遺言執行者には行政書士を指定。

※ 上記事例は守秘義務に配慮し、お客様属性・固有名詞・期間・金額等を抽象化した典型パターンとしてご紹介しています。実際のご相談内容と完全に一致するものではありません。

FAQ

よくあるご質問

  • 遺言書は何通作ればよいのでしょうか。家族に内容を伝えるべきですか。
    公正証書遺言は公証役場に原本が保管され、正本・謄本が遺言者にお渡しされます。自筆証書遺言は法務局保管制度を利用すれば原本が法務局で保管されます。保管場所を家族にどこまで伝えるかはご希望次第ですが、死後に発見が遅れると執行が遅延するため、少なくとも「当事務所が遺言書の存在を把握している」という状態を作っておかれることをお勧めしています。自筆証書の法務局保管では、ご指定の方への死亡時通知制度も利用できます。
  • 遺留分を侵害する遺言を作成しても大丈夫ですか。
    遺留分(配偶者・子・直系尊属に認められた最低限の取り分)を侵害する遺言も有効ですが、相続開始から1年以内に遺留分権利者から遺留分侵害額請求を受ける可能性があります(民法1048条)。侵害する合理的な理由(生前贈与・介護への寄与等)を付言事項に記すこと、代償金の原資として生命保険を活用することなど、侵害請求に耐える設計を事前に検討します。紛争化の見込みが強い案件は、弁護士と連携します。
  • 親に認知症の兆しがあります。今から遺言書を作れますか。
    遺言には「遺言能力」(民法963条)が必要です。認知症の診断があっても直ちに遺言能力を欠くわけではなく、医師の診断・長谷川式スケール・面談時の受け答えなどを総合判断します。公正証書遺言では公証人の面前で口授する必要があるため、意思確認の記録が残りやすい方式です。当事務所では、主治医との連携・面談録音・簡易な意思確認書面の作成など、事後の遺言能力争いに耐えうる段取りをご案内しています。お早めにご相談いただけると選択肢が広がります。
  • 相続人に行方不明の方がいます。遺産分割協議はどう進めますか。
    戸籍の附票で最後の住所を追跡し、連絡を試みます。それでも所在が判明しない場合、家庭裁判所に「不在者財産管理人」の選任を申し立てる、あるいは7年以上生死不明なら「失踪宣告」を検討します。家庭裁判所への申立書類作成は司法書士、家裁での代理は弁護士の業務となるため、当事務所はこれらの士業と連携して進めます。相続人の一部を除外した協議書は無効となるため、ここを省略することはできません。
  • 相続人に外国籍の方がいます。手続きは変わりますか。
    日本国籍の方の相続は日本法が適用されます(法の適用に関する通則法36条)が、外国籍の相続人については、現地の婚姻証明書・出生証明書など戸籍に代わる資料(アポスティーユ認証や翻訳が必要な場合があります)の取得が必要です。また、海外居住者の印鑑証明書に代えて「署名証明(サイン証明)」を在外公館で取得していただく運用になります。書類収集に通常より2〜3か月余裕を見ていただくのが安全です。
  • 父の財産が何がどこにあるかわかりません。調べる方法はありますか。
    不動産は、名寄帳(市区町村)で把握できる範囲に加え、令和8年2月2日施行の所有不動産記録証明制度により、全国の不動産を一括で確認できるようになります。預貯金は、通帳・郵便物・確定申告書等を手がかりに金融機関へ残高証明を請求します。負債は、CIC・JICC・全国銀行協会の3信用情報機関へ相続人が開示請求できます。当事務所は、これらの調査を体系的に整理し、相続財産目録として取りまとめます。
  • 相続放棄の期限は3か月と聞きました。何から始めればよいですか。
    相続放棄は「自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内」に、家庭裁判所へ申述します(民法915条)。財産・負債の概要が短時間で判明しない場合は、期間伸長の申立を行うことができます。相続放棄申述書の作成は司法書士、家裁での代理は弁護士の業務となるため、当事務所は一般的な制度のご案内と資料整理にとどめ、申述書本体の手続きはこれらの士業へお繋ぎします。
  • 生前贈与と遺言は、どう使い分けますか。
    生前贈与は、相続発生前に財産を移転する方法で、暦年贈与・相続時精算課税・住宅取得資金贈与など税制上の特例が複数あります。遺言は、死亡後の財産承継を設計する方法で、遺言者存命中はいつでも撤回・変更ができます。両者を組み合わせる実務が多く、相続税の試算と合わせて税理士と連携して設計します。当事務所は、税理士の試算を前提に、遺言書の文言と生前贈与の記録(贈与契約書)を整合させる役割を担います。
  • 遺言執行者は誰に頼めばよいですか。
    遺言執行者は、遺言の内容を実現する責任者です(民法1012条)。相続人の一人を指定することもできますが、他の相続人との関係や専門的な名義変更手続を考えると、中立的な専門家(行政書士・弁護士・司法書士等)の指定をお勧めしています。当事務所では、遺言作成時に執行者として指定いただくケースが多く、死亡連絡を受けた後、就任通知・財産目録作成・名義変更・完了報告まで一貫して対応します。不動産登記は司法書士、税務申告は税理士へ復任します。
  • 相続登記はいつまでに済ませる必要がありますか。
    令和6年4月1日施行の改正不動産登記法により、相続等で不動産を取得した相続人は、取得を知った日から3年以内に相続登記を申請する義務があります。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料が科されます。施行日前の相続で未登記のものは、令和9年3月31日までが実質的な期限です。遺産分割が難航している場合は、暫定措置として「相続人申告登記」を利用することもできます。登記申請は司法書士の業務となるため、当事務所は連携司法書士と共同で進めます。

Contact

ご家族の節目に、一つの窓口を

遺言書の作成をご検討の方、相続手続きでお困りの方、 生前対策を始められたい経営者の方まで。初回相談は無料です。 対面・オンラインいずれもお選びいただけます。

受付: 平日 9:00〜18:00 / 守秘義務厳守

※ 本ページは相続・遺言業務の概要をご紹介するもので、個別の事案について結果を保証するものではありません。 具体的なご相談は、お問い合わせフォームまたはお電話にてお申し付けください。

※ 民法・不動産登記法・戸籍法・相続税法は改正されます。本ページは 2026年4月時点 の情報に基づいて記載しています。 令和8年2月施行の所有不動産記録証明制度など、施行後間もない制度については、最新の運用を個別にご確認のうえお問い合わせください。

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