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あおば行政法務事務所

建設業許可・経審・入札参加 / keishin

経審申請の流れ—決算変更届から総合評定値通知まで

決算日から経営状況分析、経審申請、総合評定値通知までの年次ルーチンと、神奈川県を中心とした電子申請(JCIP)の運用を、横浜の行政書士が整理します。

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経審は「決算の数字が固まる→届出→分析→申請→通知→入札」という年次の流れで動きます。この順序を崩すと、公共工事の受注機会を1年単位で取り逃すこともある手続きです。このページでは、3月決算の会社を例に、一般的な年次スケジュールを整理します。

結論

  • 標準フローは決算→決算変更届→経営状況分析→経審申請→結果通知の5段階(決算変更届未提出だと経審不可)。
  • 決算変更届の法定期限は事業年度終了後4か月以内(神奈川県知事許可)。
  • 経審の標準処理期間は神奈川県で約35日、東京都で22日(補正で延びます)。
  • 横浜市の定期申請(2年に1度・10月受付)には8月末までに結果通知書を受領する逆算設計が安全です。

背景と制度の目的

経審の年次運用は、決算が固まってから入札参加資格の登載が始まるまで、およそ半年近い時間を要する長丁場の手続きです。税理士の決算作業と行政書士の届出・申請作業が順番に積み重なる構造を理解しておくと、遅延リスクを先回りで抑えられます。

根拠は、建設業法と建設業法施行規則、そして各都道府県の手引きです。神奈川県・東京都・関東地方整備局で運用の細部が異なる点も、案件設計のうえで押さえておきたいポイントです。

年次フロー全体像(3月決算モデル)

時期 実務 備考
3/31 決算日(審査基準日)
4〜5月 税務申告・決算確定 税理士主担当
5月下〜6月 決算変更届の作成・提出 神奈川県知事許可: 事業年度終了から4か月以内
6月上 経営状況分析(Y)申請 決算変更届と同時または直後
6月中〜下 Y結果通知書受領 1〜3週間が目安
6月下〜7月 経審申請書類最終化・対面受付予約 神奈川県・東京都とも予約制
7月 経審申請(経営規模等評価+総合評定値請求) 対面または電子(JCIP)
7〜8月 審査・補正 神奈川県は約35日
8月 総合評定値通知書(P点)交付
9月以降 入札参加資格申請 横浜市定期は10月受付

逆算ルール

  • 横浜市定期申請(10月受付)に確実に間に合わせるには、8月末までに結果通知書を受領しておく必要があります。
  • そのためには6月末までに経審申請5月末までに決算変更届提出を済ませる設計が安全です。
  • 経審は補正で延びる前提として、締切には余裕を持たせます。

決算変更届(事業年度終了届)

決算変更届は、建設業許可業者が事業年度終了後に行政庁へ行う法定の届出です。経審の前提となるため、未提出だと経審申請そのものが受理されません。

項目 内容
提出先 許可行政庁(大臣許可は関東地整、知事許可は各都道府県)
提出期限 事業年度終了後4か月以内
主な添付書類 財務諸表(建設業会計で組替え、税抜)、工事経歴書、直前3年の工事施工金額、納税証明書等

工事経歴書は業種別に請負金額順で記載し、経審で使う上位の工事請負契約書と整合させます。土木一式と専門工事の切り分け、機械器具設置と管工事の切り分けなど、業種判定の妥当性は後工程の審査で問われる論点です。

経営状況分析(Y)申請

経営状況分析は、国交省が登録する経営状況分析機関(全国で10社程度)のいずれかに申請します。地域差はなく、全国どの機関でも選択可能です。

主要機関 特色
建設業情報管理センター(CIIC) 最大手。合併・分割・会社更生・大臣認定企業集団等の特殊経審通達を公表
ワイズ公共データシステム 中堅
経営状況分析センター 中堅

申請の流れは、財務諸表(建設業会計・税抜)を分析機関に送付し、Y = 167.3×A + 583 で算出されたY点の通知書を受領する、というものです。処理期間は1〜3週間が目安で、この通知書原本を経審申請の添付書類として使います。結果通知書を受領する前に経審申請してしまう不備が散見されるため、順序の管理が肝心です。

経審申請(経営規模等評価+総合評定値請求)

経審申請は、許可行政庁に対して行います。神奈川県知事許可の場合は、神奈川県 県土整備局 建設業課に**対面受付(予約制)または電子申請(JCIP)**で提出します。令和5年1月10日の電子申請導入以降、郵送は廃止されています。

項目 神奈川県 東京都
提出方法 対面(予約制)・電子(JCIP) 対面(予約制)・電子(JCIP)
標準処理期間 約35日 22日(閉庁日除く)
電子申請の前提 GビズIDプライム GビズIDプライム

神奈川県の審査手数料は、1業種・総合評定値込みで11,000円、追加1業種ごとに2,500円です(令和8年4月1日時点)。令和7年10月1日からキャッシュレス決済または納付書払いへ移行し、令和8年3月31日で県収入証紙は完全廃止されています。

主要提出書類

提出書類は多岐にわたります。核となるのは以下の帳票です。

  • 経営規模等評価申請書・再審査申立書・総合評定値請求書(20001帳票)
  • 工事種類別完成工事高・元請完成工事高(20002帳票)
  • 技術職員名簿(20005帳票)
  • その他の審査項目・社会性等(20004帳票)
  • 経営状況分析結果通知書(原本)
  • 許可通知書写し・工事請負契約書(請負金額順上位3件)・税務関係資料・社会保険関係資料等

電子申請(JCIP)の対応状況

地域 対応
大臣許可(関東地方整備局) 対応
神奈川県 令和5年1月10日〜対応(紙と電子で必要書類に一部差異あり)
東京都 対応(対面審査の予約は別途必要)
埼玉県・千葉県 対応

JCIPの利用にはGビズIDプライム(無料、発行に2〜3週間)の取得が前提です。受任直後に取得申請しておくと、申請期に慌てずに済みます。

よくある不備と補正

現場で頻出する補正は、以下の順序で整理されます。

  1. 完成工事高の業種判定(土木一式に外構混入等)
  2. 工事証憑不足(改修系の内訳書なし、JV協定書なし、上位3件が請負金額順でない)
  3. 技術職員の常勤性・6か月超雇用資料不備(健康保険証のみ、出向期間不足)
  4. Wの証明月・有効期間ズレ(保険年度、建退共決算期間、機械のリース期間)
  5. 社会保険事業所名・所在地の不一致(登記と年金事務所届出のズレ)

対応の原則は、申請書を埋めてから証憑を探すのではなく、証憑を先に並べてから申請書を組み立てる順序に徹することです。この順序を守るだけで、補正件数は大きく減らせます。

他士業との業務境界

決算変更届・経審の申請代理は行政書士の業務です。一方、財務諸表の建設業会計組替えや税務判定は税理士、社会保険適用届は社会保険労務士の領域です。GビズIDの取得自体は本人手続きのため、サポートは行政書士でも可能です。

あおば事務所の対応

ご依頼をいただきましたら、年次カレンダーを共有のうえ、決算変更届の着手時期・経営状況分析機関の選定・経審申請日・入札参加資格申請の締切までを一連で設計します。JCIPの操作代行、対面受付の予約代行、補正対応まで窓口を一本化します。

顧問契約では、改正情報の年度アラート、技術職員の棚卸し、W加点項目の取得伴走(建退共・防災協定・CCUS等)までパッケージ化することも可能です。

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