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あおば行政法務事務所

外国人雇用支援 / tokutei-gino

特定技能の申請手続き—協議会加入・支援計画・雇用契約の実務

特定技能1号の受入企業が踏む手続きを、協議会加入、特定技能雇用契約の締結、1号支援計画の策定、入管への認定・変更申請まで、横浜の行政書士が段階別に整理します。

#特定技能#支援計画#協議会#登録支援機関#雇用契約#変更申請

特定技能の受入は、入管への申請だけでは完結しません。協議会の加入、支援計画の策定、雇用契約の締結、登録支援機関との関係整理が前段にあり、どれか一つが抜けても受入はできません。このページは手続きの順序と実務の要点を整理します。

結論

  • 手続きは大きく4段階です。受入機関の要件確認 → 協議会加入 → 特定技能雇用契約と支援計画の策定 → 入管への認定または変更申請。
  • 協議会への加入は受入開始から4か月以内が期限。分野により窓口と加入要件が異なります。
  • 1号支援計画の10項目は、自社実施か登録支援機関への委託を選択します。
  • 特定技能雇用契約には、日本人同等の報酬、差別的取扱いの禁止、一時帰国の有給付与、契約終了時の出国措置等が明文で必要です。
  • 認定申請の標準処理期間は1〜3か月。技能実習2号良好修了からの変更は2週間〜2か月が目安です。

背景と制度の位置づけ

特定技能は即戦力の確保を目的とした制度ですが、外国人本人の保護と受入機関の適正運用を両立させるため、入口と運用の両方で重層的な要件を課しています。受入を決めてから来日までに4〜6か月かかるのが通常で、受入計画は逆算して立てる必要があります。

段階1:受入機関の要件確認

特定技能所属機関になるために、以下を事前点検します。

  • 労働関係法令の遵守(過去1年以内に重大違反なし)
  • 社会保険関係法令の遵守(厚生年金・健康保険・雇用保険の適用事業所、保険料滞納なし)
  • 非自発的離職者の不発生(1年以内に同種業務で自社都合解雇なし)
  • 行方不明者の不発生(1年以内に責めに帰すべき事由で発生させていない)
  • 欠格事由の非該当(役員を含め過去5年以内に罰金刑以上の前科なし)
  • 報酬の同等性(外国人と日本人の賃金規程・台帳で比較可能)

一つでも欠けると受入はできません。年度途中で違反が発生すると新規受入が停止するため、運用の継続的な点検も重要です。

段階2:分野別協議会への加入

協議会は分野ごとに設置されており、受入開始から4か月以内の加入が義務です。初回受入の場合、事前加入が実務上推奨されます。

分野 加入窓口
介護 介護分野特定技能協議会
建設 国土交通省経由、JAC加入と別枠
宿泊 宿泊分野特定技能協議会
農業 農業特定技能協議会
その他 各分野所管省庁

建設分野はJAC(建設技能人材機構)への加入(正会員36万円/年、賛助会員24万円/年)と、CCUS(建設キャリアアップシステム)への登録が追加で必要です。

段階3:特定技能雇用契約の締結

入管法2条の5に基づき、契約には以下の項目を明文で盛り込みます。

  1. 報酬額が日本人と同等以上であること
  2. 外国人であることを理由とした差別的取扱いをしないこと
  3. 一時帰国を希望した場合に必要な有給休暇を取得させること
  4. 契約終了時に出国が円滑になされるよう必要な措置を講じる旨
  5. 労働者派遣は原則不可(農業・漁業を除く)

雇用条件書は母国語翻訳を添付し、事前ガイダンスで本人が内容を理解していることを確認のうえ、署名を得ます。この「本人が理解したうえで契約した」という過程が、後の立証で効いてきます。

段階4:1号支援計画の策定

10項目の支援を、自社実施するか登録支援機関に委託するかを決めます。

自社実施の場合

社内に支援責任者・支援担当者を置き、本人が十分に理解できる言語で支援を行える体制が必要です。支援責任者は過去5年間に2年以上の外国人の生活支援に関する職務経験を持つ者、または中立的な立場で相談に応じられる体制を社内に持つことが求められます。

登録支援機関への委託

業界で登録支援機関が多数存在し、10項目の支援を委託できます。月額費用は1名あたり2〜3万円が相場です。初回受入や中小規模の事業者は、委託の方が実務コストを抑えられるケースが多くなります。

委託した場合、入管の届出や定期報告の一部も登録支援機関が代行しますが、最終的な責任は受入機関にあります。

段階5:入管への申請

認定申請(海外からの呼び寄せ)

在留資格認定証明書交付申請を地方出入国在留管理局に提出します。標準処理期間は1〜3か月。必要書類は、雇用契約書、雇用条件書(母国語訳付き)、支援計画書、事前ガイダンス確認書、登録支援機関との委託契約書(委託の場合)、受入機関の登記・決算・納税・社保・労保書類、本人の試験合格証明書、健康診断書、パスポートの写しなどです。

変更申請(技能実習→特定技能、留学→特定技能等)

国内にいる本人の在留資格を特定技能に変更する申請です。技能実習2号の良好修了からの変更が最も多いパターンで、標準処理期間は2週間〜2か月。実習の満了予定3〜6か月前から準備を始めるのが鉄則です。

更新申請

1号は1年・6月・4月単位での更新です。通算5年の上限を意識しながら、四半期届出の履行状況、納税・社保の適正履行、本人の活動継続を確認して申請します。

よくある誤解・不備

支援計画を書いただけで実施していない

支援計画は策定しただけでは足りず、実施の記録が求められます。生活オリエンテーションの実施記録、定期面談の記録、住居確保の支援記録などを保管します。実地調査で記録がないと指導の対象です。

四半期届出の漏れ

受入機関は四半期ごとの定期届出が義務です。届出の漏れ・遅延は、次回の認定・変更申請で消極材料になります。

登録支援機関に丸投げした結果の齟齬

支援を委託しても、受入機関の義務は免除されません。登録支援機関の業務品質は事業者ごとに差があり、月額費用が安いだけで選ぶと、本人との信頼関係が損なわれるケースがあります。

特定技能雇用契約を一般の雇用契約書で代用

特定技能雇用契約は、入管法の5項目を明文化した特別様式が必要です。一般の雇用契約書だけでは要件を満たしません。

あおば事務所の対応

受入機関の要件点検から、協議会加入、登録支援機関の比較検討、雇用契約と支援計画の文案作成、入管への申請取次まで、一貫して支援します。建設分野・介護分野など上乗せ要件が多い分野は、CCUS登録・JAC加入・介護協議会加入等のスケジュールを逆算して設計します。

登録支援機関への委託を選ぶ場合、信頼できる事業者のご紹介も可能です(当事務所は登録支援機関そのものではなく、行政書士としての申請代理が業務範囲です)。

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