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あおば行政法務事務所

建設業許可・経審・入札参加 / yoken

建設業許可制度の基本—許可区分・業種・軽微工事の全体像

建設業許可が必要になる工事の範囲、知事許可と大臣許可、一般と特定、29業種の関係を、神奈川県の運用を踏まえて横浜・青葉の行政書士が整理します。

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「そもそも自社の仕事に許可が要るのか」「知事許可と大臣許可は何が違うのか」は、建設業の経営者から最初に受けるご質問です。このページでは、建設業許可の全体像を一度に把握できるよう整理しました。

結論

  • 建築一式で1,500万円以上、それ以外の28業種で500万円以上の工事を請け負うなら、建設業許可が必要です。
  • 営業所が1つの都道府県内なら知事許可、2つ以上の都道府県にまたがるなら大臣許可です。
  • 元請で下請に出す総額が5,000万円(建築一式は8,000万円)以上なら、特定建設業が必要です。
  • 業種は29種類に分かれ、一式工事と専門工事の区分を踏まえて取得業種を選びます。
  • 契約を分割して軽微工事に見せかけても、施行令の合算ルールで実質判断されます。

背景と制度の目的

建設業法は、工事の品質確保と発注者保護を目的に、一定規模以上の工事の請負に許可制を敷いています。

許可を受けずに規模を超える工事を請け負うと、建設業法第47条により3年以下の懲役または300万円以下の罰金の対象になります。近年は、元請や発注者が下請選定の条件として許可取得を求めるケースが増えており、軽微工事の範囲で事業を回している会社様でも、取引上の要請で許可取得を判断する場面が増えてきました。

許可が必要な工事の範囲(軽微工事の基準)

工事区分 軽微工事の基準(税込請負代金)
建築一式工事 1,500万円未満、または延べ150㎡未満の木造住宅工事
建築一式以外の28業種 500万円未満

上記を超える工事を許可なく請け負えば、建設業法違反となります。同一注文者・同一工期で契約を分割しても、施行令第1条の2第2項の合算ルールにより実質で判断されるため、「500万円未満ずつに分けたから大丈夫」という整理は通りません。

知事許可と大臣許可の分岐

営業所の所在地が1都道府県内に収まるか、2以上の都道府県にまたがるかで、許可を出す行政庁が変わります。

観点 知事許可 大臣許可
営業所の所在地 1つの都道府県内 2つ以上の都道府県
現場の所在地 他県での施工も可 同左
許可行政庁 都道府県知事 国土交通大臣(地方整備局経由)
新設時の申請類型 新規 許可換え新規

「営業所」の定義

ここでの「営業所」は、請負契約を締結する実体を持つ事務所を指します。見積作成・入札参加・契約締結のいずれかを行う拠点なら営業所に該当し、単なる連絡事務所や登記だけの支店は該当しません。

「県外に支店を出したが、契約書は本店名義だから問題ない」という認識で運用していると、実態が県外にある場合は営業所認定のリスクを負います。県外展開の前に、その拠点で行う業務内容を内部規程で整理しておくと安心です。

一般建設業と特定建設業の分岐

元請として発注者から直接請け負う工事について、下請に出す契約総額が基準を超える場合、特定建設業が必要になります。令和7年2月1日の施行令改正で基準額が変わっています。

工事区分 下請契約総額の基準
建築一式工事 8,000万円以上
その他28業種 5,000万円以上

改正前(令和7年1月31日まで)は7,000万円/4,500万円でした。案件着手時には最新の金額基準で再確認する必要があります。

一般と特定の持ち方

同一法人が、ある業種は特定、別業種は一般を持つことは可能です。ただし、同一業種で一般と特定の両方を持つことはできません

特定建設業のほうが技術者要件と財産要件は重く設定されています。なかでも土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園の指定建設業7業種は、特定を取得する際、原則として1級国家資格者等が必要です。

29業種の概観

建設業法別表第一は、建設工事を29業種に分類しています。

  • 一式工事(2業種):土木一式工事業、建築一式工事業
  • 専門工事(27業種):大工、左官、とび・土工・コンクリート、石、屋根、電気、管、タイル・れんが・ブロック、鋼構造物、鉄筋、舗装、しゅんせつ、板金、ガラス、塗装、防水、内装仕上、機械器具設置、熱絶縁、電気通信、造園、さく井、建具、水道施設、消防施設、清掃施設、解体

一式工事は「総合的な企画・指導・調整を要する工事」を指します。建物1棟を丸ごと管理する工事は建築一式に該当しますが、単独の屋根葺き替え工事は屋根工事業の範疇です。「建築一式があれば他業種は不要」という誤解は少なくありませんが、単独の専門工事を500万円以上で請け負うには、その業種ごとの許可が必要になります。

よくある誤解・不備

契約分割で軽微工事に収めようとする

施行令の合算ルールで実質判断されます。「500万円未満ずつに分割」は通りません。

連絡事務所のつもりが営業所に認定される

契約締結や見積の実体があれば営業所扱いです。登記だけの支店は営業所にはなりませんが、実態が伴うと認定リスクがあります。

令和7年2月改正前の4,500万円基準で見積判定する

特定建設業の基準は5,000万円/8,000万円に変わっています。古い数字で見積すると、一般許可で特定領域に踏み込む事故につながります。

一式工事さえあれば足りると思い込む

一式工事と専門工事は別の枠組みです。500万円以上の専門工事を個別に受注するなら、その業種の許可が要ります。

あおば事務所の対応

初回相談では、現在の受注実態と今後の受注計画を伺い、「どの許可区分で、どの業種を取得すべきか」を一緒に整理します。知事許可か大臣許可か、一般か特定か、29業種のうちどれを取るかは、事業の方向性によって最適解が変わる論点です。

機械器具設置工事業や建築一式工事業、ロ(2)類型の経管案件などは、神奈川県で事前相談が推奨されています。申請類型の判断に迷う段階から、お気軽にご相談ください。

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