その他の取扱業務 / 営業許可
飲食店の営業許可—保健所への申請を横浜から開業前に支援
横浜・青葉の行政書士あおば行政法務事務所が、食品衛生法に基づく飲食店営業許可の取得を支援します。施設基準・食品衛生責任者・HACCP・申請の流れを開業前から整理します。
飲食店を開くには、食品衛生法に基づく飲食店営業許可を、施設を所管する保健所から受ける必要があります。許可は「申請すれば下りるもの」ではなく、施設が基準に適合しているかを検査したうえで判断される審査制の手続です。内装工事が終わってから基準不適合が判明すると、設備のやり直しで開業が大きく遅れます。だからこそ、図面の段階からの事前相談が重要になります。このページでは、令和3年の法改正後の制度をふまえ、飲食店営業許可の要点を横浜の行政書士が整理します。
結論
- 飲食店営業許可は、施設を所管する**保健所(横浜市内は各区の福祉保健センター生活衛生課)**へ申請します。
- 令和3年6月1日施行の改正食品衛生法で、喫茶店営業は飲食店営業に統合されました。
- 各施設には食品衛生責任者の設置が義務づけられています。
- 許可は施設の現地検査を経て判断される審査制で、内装工事の前の図面段階での事前相談が成否を分けます。
- 許可には**有効期間(5年を下らない範囲で施設ごとに付与)**があり、継続するには満了前の更新が必要です。
- 全ての食品等事業者に、HACCPに沿った衛生管理が求められています。
こんな方へ
- これから飲食店・カフェ・バー・居酒屋などを開業する方
- 既存店舗を居抜きで取得し、自分名義で営業を始めたい方
- キッチンカー・移動販売や、菓子製造・テイクアウトの併設を検討している方
- 営業許可と、別制度である深夜酒類提供・風営法の届出/許可の関係を整理したい方
- 内装業者から「保健所の基準を満たすか不安」と言われ、着工前に確認したい方
飲食店営業許可とは(制度の概要)
飲食店営業許可は、食品衛生法に基づく営業許可の一つです。令和6年4月1日に、食品の規格基準の策定などを担う食品衛生基準行政が消費者庁へ移管されましたが、営業許可・監視指導といった食品衛生監視行政は引き続き厚生労働省の所管で、実際の許可・検査は都道府県知事・保健所設置市の市長等が行います。横浜市の場合、申請窓口は施設のある区の福祉保健センター生活衛生課です。
調理を伴って客に飲食させる営業は、原則としてこの飲食店営業許可の対象です。食品衛生法施行令で定められた営業許可業種は、令和3年6月1日施行の改正で34業種から32業種に再編されました。許可ではなく営業届出で足りる業種や、許可も届出も不要な業種も定められています。自店がどれに当たるかは、取り扱う食品と提供方法によって変わるため、事前相談で確認します。
令和3年改正のポイント(喫茶店営業の統合・HACCP・届出制度)
令和3年6月1日に施行された改正食品衛生法により、営業許可制度が大きく見直されました。実務で押さえるべきは次の3点です。
- 喫茶店営業の統合:従来別建てだった「喫茶店営業」の許可が、「飲食店営業」に統合されました。コーヒーや軽食を提供する業態も、原則として飲食店営業許可で扱われます。
- HACCPに沿った衛生管理の制度化:原則として全ての食品等事業者に、HACCPの考え方を取り入れた衛生管理が求められるようになりました。小規模な飲食店向けには、業界団体が作成し国が確認した手引書に沿って取り組む簡易な方法が用意されています。
- 営業届出制度の創設:許可が不要な業種について、事業者を把握できるよう届出が義務づけられました。
これらの申請・届出は、保健所の窓口のほか、厚生労働省の食品衛生申請等システムを通じてオンラインでも行えます。
主な要件
飲食店営業許可は、おおまかに「施設(物的要件)」と「人(食品衛生責任者)」の二本柱で審査されます。
施設基準(物的要件)
施設の構造・設備が、定められた基準に適合している必要があります。一般的に問われるのは、調理場と客席の区画、手洗い設備、十分な広さと数の洗浄設備、冷蔵・冷凍設備、清掃しやすい床・壁・天井の材質、防虫・防そ対策、給排水と廃棄物の管理などです。
施設基準は食品衛生法のほか、都道府県・保健所設置市の条例で具体的に定められており、自治体によって運用に差があります。実際の店舗設計に落とし込む際は、管轄保健所が公開している施設基準の概要や図面例で確認し、内装工事の着工前に図面を持参して相談することが、後戻りを防ぐ最大のポイントです。
食品衛生責任者(人的要件)
各施設には、食品衛生責任者を1名置く必要があります。調理師・栄養士などの一定の資格を持つ方のほか、食品衛生責任者養成講習会を修了した方が責任者になれます。資格者が開業時点でいない場合でも、一定期間内に選任する取扱いが設けられている自治体があります(横浜市西区の案内では、不在の場合は3か月以内に選任することとされています)。取扱いは自治体・窓口により異なるため、管轄保健所でご確認ください。
なお、深夜にお酒を主に提供する店や、接待を伴う店は、飲食店営業許可とは別に、深夜酒類提供飲食店営業の届出や風俗営業の許可(いずれも警察署/公安委員会が所管)が必要になる場合があります。これらは食品衛生法とは別制度であり、飲食店営業許可だけでは充足しません。該当しそうな場合は、早い段階で切り分けておく必要があります。
申請の流れ・必要書類
横浜市の場合、おおむね次の流れで進みます(自治体により細部は異なります)。
- 事前相談:施設の図面を持参し、管轄の保健所(横浜市内は各区福祉保健センター生活衛生課)に相談します。内装工事の着工前が望ましい段階です。
- 営業許可申請:申請書、施設の図面、食品衛生責任者の資格を証する書類、(法人の場合)登記事項証明書などを添えて提出します。
- 施設検査:保健所の担当者が現地を検査し、施設基準への適合を確認します。
- 許可証交付・営業開始:基準に適合していれば許可となり、許可証の交付を受けてから営業を開始します。
横浜市西区の案内では、営業開始の15日前までに申請すること、施設検査からおおむね2週間後に許可証が交付されることが示されています。標準処理期間や提出書類の詳細は自治体・業態によって異なるため、管轄窓口の最新の手引きで確認します。
なお、許可には有効期間があります。食品衛生法施行規則では5年を下らない期間とされ、施設の堅牢性や設備の耐久性などをふまえて施設ごとに付与されます。営業を続けるには、有効期間の満了前に更新申請が必要です(目安として満了の1か月前ごろまで)。
必要書類の例(自治体・業態により増減します)
- 営業許可申請書
- 施設の構造・設備を示す図面(平面図など)
- 食品衛生責任者の資格を証する書類(調理師免許証、養成講習会修了証 など)
- 登記事項証明書(法人の場合)
- 水質検査成績書(井戸水・貯水槽を使用する場合)
申請には業種ごとに定められた手数料がかかります。金額は業種・自治体により異なり、たとえば飲食店営業(固定店舗)の新規許可申請手数料は、横浜市で18,000円(営業を継続する場合の更新申請は13,500円)、神奈川県(保健所設置市以外)で16,000円です。自店の業態と所在地に応じた金額は管轄窓口でご確認ください。
当事務所の支援
ご相談ではまず、ご計画の業態と提供方法を伺い、飲食店営業許可・営業届出・別制度(深夜酒類提供、風営法など)の切り分けを整理します。そのうえで、管轄保健所の施設基準に照らして図面段階での確認ポイントをお伝えし、必要に応じて内装業者との橋渡しをします。
申請にあたっては、申請書・図面・食品衛生責任者の証明書類などを整え、事前相談から許可証交付までの段取りをご一緒に進めます。法人設立を伴う場合の登記は司法書士、税務は税理士、従業員の社会保険・労務は社労士の領域となりますので、必要に応じてご紹介・連携します。
当事務所は横浜・神奈川を中心に、関東一円のご相談に対応しています。許可は審査制であり、施設基準への適合と書類の整備が前提となります。確実な見通しは個別の事情をうかがったうえでお示しします。
料金の目安
報酬は、業態・施設の規模・併設業種・別制度の手続の有無などによって異なるため、内容により個別にお見積りいたします。申請時には、別途、業種ごとに定められた手数料の実費が必要です。
開業日から逆算したスケジュールづくりが、飲食店の許可では特に重要です。まずは出店予定の場所と業態の概要をお聞かせください。図面段階での事前確認から、ご一緒に整理いたします。